Ntupleデータの解析入門コース#1:NtupleデータをPAWでのぞいてみる

2003.4.26 T. Kondo | 入門コース:目次概要→ HERE→#2#3#4#5#6#7#8#9 | PAWコマンド表
[0] X-windowの起動:
  (1) パソコンやターミナルでX-windowを立ち上げる。
  (2) SSHでatl.cc.kek.jpにログインする。


[1-1] PAW の起動と終了: > paw | PAWの起動。PAWのこのような表示フレームがpop upする。) (PAWが起動しないときはPATHに /cern/pro/bin が含まれているかチェックする。) Workstation type (?=HELP) =1 :と聞いてくるので return で答えれば通常サイズのPAWの表示窓か開く。 この表示窓を好きなサイズにしたいときは、あらかじめlogin directoryにhigz_windows.datを作っておき、 Workstation type (?=HELP) =1 : にsize指定に対応した番号(1-10)を入れる。 PAW> ldir | PAWの中のdirectoryを見る。 PAW> shell ls | shell (簡単にはsh)で一時的にPAWから抜けてshellに戻り> lsを行う。 PAW> exit | PAWを終わる。このとき自動的にlast.kumacに今回タイプしたcommand listがsaveされる。 > less last kumac | last.kumacの内容を見る。抜けるにはqとタイプする。 > paw | 再びPAWを起動。 PAW> exec last.kumacold | 前回のPAW内動作を行う。Exiting from PAWと言ってpawが終わるはず。

[1-2] シンボリックリンク higgs_sample, bg_sample を作る: 概要で述べたようにこの練習につかうntupleデータは atl.cc.kek.jpの上では /dfs/g/atl/atls_ph/runatlf/ntpl/v2a/pythia6_tauola/ の中の higgs/や bg/ に入っている。 atlas.icepp.s.u-tokyo.ac.jpの上では /home/atljphys/runatlf/ntpl/v2a/pythia6_tauola/ の中の higgs/や bg/ に入っている。 データを指定するパスが長いので、ここでシンボリックリンクを作っておく。 atl.cc.kek.jpの上では > ln -s /dfs/g/atl/atls_ph/runatlf/ntpl/v2a/pythia6_tauola/higgs higgs_sample > ln -s /dfs/g/atl/atls_ph/runatlf/ntpl/v2a/pythia6_tauola/bg bg_sample atlas.icepp.s.u-tokyo.ac.jpの上では > ln -s /home/atljphys/runatlf/ntpl/v2a/pythia6_tauola/higgs higgs_sample > ln -s /home/atljphys/runatlf/ntpl/v2a/pythia6_tauola/bg bg_sample > ls -F | higgs_sample@, bg_sample@ が出来ている。@はリンクを示す。 > ls -l higgs_sample | higgs_sampleが正しくリンクされているか確認する。 > ls -l bg_sample | bg_sampleが正しくリンクされているか確認する。

[1-3] PAWの中からNtuple dataをアクセスする: > paw | PAWの起動 Workstation type (?=HELP) =1 :7  PAWフレームsize指定の番号を入れる。  > hist/file 1 higgs_sample/hpro-ggf_hd-zz_hm0200_cteq5l_llumi_n0001.ntpl 0 ここで 1 はPAWのdirectoryのLUN1を示し、これに指定したfileをopenする。 最後の 0 はrecorde lengthをexchange modeで使うことを示す。 atl.cc.kek.jp ではHPSSアクセスで時間がかかる場合があるので、しばらく待つこと。 RZOPEN. Cannot determine record length - EXCHANGE mode is used. というmessageが返ってくることがあるが、そのまま進む。 PAW> ldir // | LUN1が指定したfileをさしているかチェックする。 PAW> ntuple/print 101 | Run-begin information(ID=101)のntuple変数名リスト(101.txt)が出てくる。 PAW> ntuple/print 102 | event毎の情報(ID=102)のntuple変数名リスト(102.txt)が出てくる。 PAW> ntuple/print 103 | Run-end information(ID=103)のntuple変数名リスト(103.txt)が出てくる。 これらの変数リストとその説明は http://atlphy01.kek.jp/~atlasjpn/higgs-work/runatlf/ntuple_variables.html にあるので参照すること。

[1-4] Ntuple dataをヒストグラム表示する: PAW> zone 2 2 | PAWの画面を2x2にして見やすくする PAW> nt/pl 102.nmu | 単ntuple変数(nmuは1 event中のmuonの数)の表示。 | LUN1にリンクしたdata fileを全てscanして分布を表示する。 PAW> nt/pl 102.pmu(1,1:nmu) | 配列型ntuple変数(muonのeta=rapidity)の表示 [注1] PAW> nt/pl 102.pmu(2,1:nmu) | ついでに、pmu の意味も(muonのphi分布) PAW> nt/pl 102.pmu(3,1:nmu) | これがmuonのpt        ここまでのプロットはout1a.gifのようになるはず。        プロットに成功したらすぐ先に進まず、何がプロットされているか(とくにラピディティが何か)理解する事。 PAW> nt/pl 102.pmu(3,1:nmu)*sinh(pmu(1,1:nmu)) | 計算値もできる (muonのpz)--> [注1] PAW> nt/pl 102.pmu(3,1:nmu)*cosh(pmu(1,1:nmu)) | 計算値もできる (muonのenergy) PAW> nt/pl 102.pmu(3,1:nisomu) | 配列型ntuple変数の部分表示(nisomu=isolated muon数) PAW> nt/pl 102.pmu(3,1:nisomu) nisomu>2 | ntuple変数の条件つき表示もできる        ここまでのプロットはout1b.gifのようになるはず。 PAW> zone 1 1 PAW> nt/pl 102.pmu(3,1)%pmu(3,2) nisomu>1 | ntuple変数の2次元表示もできる。(out1c.gif) PAW> exit | PAWから出る。

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[注1] Rapidityの定義と簡単な解説は rapidity.htm (or pdf)においた。さらにRapidityなどの高エネルギー用の変数やkinematicsは、 にまとめがあるので参考にするといい。
PAW commandの復習:PAWコマンド表を参照のこと
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