総合解説

LHC アトラス実験について紹介します。

2008年8月、ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機構(CERN)で建設中の大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider、略称 LHC)が完成し、史上最高エネルギーの素粒子実験が開始しました。建設に14年の歳月を費やしたこの加速器は、これまでの最高エネルギーを一挙に7倍(14 TeV)にまでおしあげます。ただし2012年現在のエネルギーは8 TeVです。LHCでの高エネルギー陽子・陽子衝突の反応を観測する巨大なアトラス測定器も完成し、2010年3月より本格的な実験が開始されました。数年のうちに、素粒子の質量の起源ともいわれる未知の素粒子であるヒッグス粒子や、宇宙の暗黒物質の解明にもつながる超対称性粒子などの新発見が期待されています。


2019 : ATLAS実験の25年

ATLAS実験の25周年を記念して、アトラス実験の結成から設計・建設・運転と物理成果を1冊の本にまとめました。オープンアクセスですのでどなたでもご覧になれます。
ATLAS : A 25-Year Insider Story of the LHC Experiment

ジュネーブのCERNとは

LHC アトラス実験はスイス・ジュネーブにある国際共同研究所、CERN(セルン:欧州原子核研究機構)で行われます。CERNとはどのようなところなのかをご紹介します。 世界が注目するCERN, CERNの概要

アトラス実験が切り開く新しい物理学

革命前夜。現在の物理学はしばしばこのように言われます。宇宙を統一する法則に向け、ヒッグス粒子やSUSY粒子の発見が期待されています。その内容を紹介します。
ヒッグス粒子を探す / "現在"の素粒子物理学とLHC計画

アトラス検出器と国際協力

アトラス実験には世界37カ国から約1800人の物理学者が参加しています。高さ22m、全長44m、重さ7000トンという巨大な検出器はいかにして作られデータをとろうとしているのか。史上最大規模実験の様子を紹介します。
国際分業で育つアトラス

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