件名 : [atlas-japan:00877] Higgs WG Meeting 2005.04.27 送信日時 : 2005年 5月 10日 火曜日 12:23 PM 差出人 : Junichi Kanzaki 宛先 :Atlas-Japan ゴールでんウィークをはさんでしまったのですでに先々週の事になってしまい ましたが、2005年4月27日(水)にCERNで行われた Higgs Working Group Meeting の様子について簡単に報告させて頂きます。 6月にローマで行われる Physics Workshop を控え、Higgs WG はここのところ 月例ミーティングになっています。ただ今回の様子を見ますとローマでの presentation の大枠は既に決っているようです。これから5月中旬にかけて詳 細が決まり、月末のミーティングでリハーサルを行う、という予定になってい ます。 アジェンダ http://agenda.cern.ch/fullAgenda.php?ida=a052057 を見て頂くと分かりますが、いつものようにWisconsinグループが多くの発表 を行っています。全13 presentation(ただしconvenorによるものが一つあるの で実質12)のうち5 presentationがWisconsinグループによるものでした。その うちB.Mellado氏が三つ話しているので、良く見ると必ずしも全てにおいて activityが高い訳ではないのですが、、、少しでも進展があれば必ず発表を行 う、たとえslideの半分が前回の発表と同じでも構わない、、、このようにし て常に解析の継続性をアピールするやり方は印象的ですし、見習わなければな らないことが多いと思います。 今回は日本グループからも四つの発表を行う事ができました。特に筑波大の学 生の中村君(M2)とKEKの新人・陣内君は初めての発表をしてくれました。 中村君はVBFττの解析を改善するためのhadronic τ decay の検出効率の改 良に取り組んでくれています。最も初期での Higgs の発見につながるprocess の一つですので今後の進展が期待されています。また同時にここしばらく学生 の方がHiggsの解析に取り組む態勢がなかなかとれませんでしたので、今回彼 が頑張って参加してくれたのは我々にとって大変に貴重な戦力でもあります。 これからは2007年以降のデータ解析を見通して作業を進める事ができますので、 よ り多くの若い方が中村君に続いて参加してくれる事を期待しています。可 能な限りのサポートをさせて頂きます。 陣内君はLundでのPhysics Workshopの際にICEPPの浅井さんが発表された bb(H/A)->4b のプロセスの解析の改良とトリガーの問題について取り組んでく れています。時間的順序を考えるとSUSYについての知見が比較的早い段階でわ かる可能性も高い訳ですから、SUSY Higgs とその decay (特に SUSY粒子へ の崩壊)の解析についてもっと力を割くべきかも知れません。 またICEPPの田中(純)さんがVBFττに対するbackgroundの評価についての studyを、 そして私がWH(->bb)jjでのbottom Yukawa coupling の測定につい ての発表を行いました。 いつものように内容の詳細についてはアジェンダを参照してください。 新年度を迎え学生の方、COEの方、、等など新たに物理の検討作業に参加され る方も増えて来ています。実験開始まで残りおよそ2年となりました。これま での測定器開発・製作の努力・成果があるからこそ、なおさらにそれだけで終 らせずに物理の結果を出す作業でも日本グループが中心的な役割を担うという 形で結実させなければいけないと考えております。 KEK 神前