件名 : [atlas-japan:00879] TeV4LHC の報告 送信日時 : 2005年 5月 11日 水曜日 6:35 PM 差出人 : Osamu Jinnouchi 宛先 : だいぶ時間が経ってしまいましたが。。。 TeV4LHC(4/28-4/30)ワークショップの報告です。 ワークショップ http://mlm.home.cern.ch/mlm/TEV4LHC.html Agenda http://agenda.cern.ch/fullAgenda.php?ida=a052004 今回はFNAL(9月)、BNL(2月)に続いて3回目になります。 参加者は70人程度でしょうか。前回のBNLにくらべて大分人が少ない感があります。 日本からは 浅井、金谷、川越、神前、陣内、田中(純)、中村(浩)、長谷川 が参加 SUSY(landscape)のセッションで浅井氏のトークがありました。 ● 全体の印象 プログラムを意図的にそのように組んであることもあり、前回のBNLでの セッションに比べてだいぶ、技術的・経験的なものをトランスファーする ための具体的な話(プロジェクトに関してはコミッショニング、コン ピューティングセンターの実情など)が増えた。QCDのセッションでは Mangano, Sjostrand, Spiraなどの先生方のトークを間近で見れたのは 感慨深いものがあった(お上りさん状態)。 ● 全体の流れですが 1日目   Tevatronのコミッショニング時の経験、最新結果       LHCの検出器現状、コミッショニングプラン 2日目   各WGに分かれてパラレルセッション。 3日目   LHC加速器コミッショニング       他の検出器(LHCb, ALICEの話)       各sub WGの報告 1、3日目がオール・プレナリーでした。 ●幾つかのトークをPICKUP(全体は膨大な量があるのですが、いつものように独断と偏見で) <1日目> Tevatron Run2 Commissionings T.M.Liss (CDF), K.Harder(D0)が紹介。CDFではSiのFullインストールが RUN開始後に雪崩れこんでしまったことが、どれほど面倒な結果になって しまったか、カロリメータのタイミング調整など、かなり具体的な経験談 を披露。D0ではJetのcalibrationを具体的に説明するなど、結構参考になる。 Computing Center実情 Stefano Belforte (CDF)の話が圧倒的に面白かった。ここまで話してOKなの? 的な暴露話ばかり。P6からぶっちゃけ宣言。C++がofficialになって同じjob にx10CPUパワーが必要になった、けどx10CPUが安くなって助かった話や、 如何に高エネ屋がCPUを無駄に使うcodeを書いているかの話に。。。 RUN II 最新の物理結果 Daniel Bloch(D0)とJ.Huston(CDF)が報告。両者当然ながら数多くの topicをカバーしている。やはり気になるのは最近話題になったtop質量 の話をどこまで出すか。テンプレート法によるLepton+Jetsチャンネルの 測定を2枚のトラペでしっかり出していた(CDF)。D0の報告は非常に エラーが大きく今現在は勝負しない方針(?)。 ATLAS commissioning Dan Toveyが実験スタート直前のプログラムメニューを紹介。ATLAS関係者 は必読のスライドか。EM/μ、Jetエネルギースケールの較正メニューなど を紹介。各channelのBgを実データからどう評価するかのlistも説明。実験 極初期のluminosityでどの程度までいけるかの話は参考になる。 CMS commissioningは省略 <2日目 SUSYのセッション(午前)QCDのセッション(午後) HIGGS、EWなどはどうだったか知りません> S.Asai MEを用いてmultiジェットBGを再評価した最近の研究結果を発表。 SUSY discoveryに与えるインパクトは皆真剣に受け止めている模様。 Sherpaも使えとコメントがあったが遅くてダメと一蹴。ALPGENの方が old fashionで速いと何度も強調。マンガノさんが聞いていたら渋い 顔をするのでは。 Mangano.M ALPGENの新バージョンの営業活動。現在のversionで手が十分に届いて 届いていなかったUser Interfaceがかなり改良された。Parton-Jet間の matching操作を手でしなくてよくなった。などなど。CKKWのオプション もこの版から利用できる。しかしまだweb上にはお目見えしていない。 T.Sjostrand ここでもMEとPSをどうMC中で使い分けるかが問題視されている。シャワー 発展のスケールをどの変数で、どんなorderingをするかなどのstudy結果を 報告している。この問題は難しい! 現version Pythia 6.3から 8(C++版)を作る壮大な3年計画を発表。 (Ver7はPEGと言う独立なprojectになってしまったらしい) その他、W/Z+jetsのTevatronデータとMCとの比較がかなり進んでおり、非常に良く 合ってきているという印象。 < 3日目 > LHC加速器commissioning M.Lamontが詳細なplanを説明。各ステップをday単位でリストアップ。 最初のinjectionから2beam collisionまで60日という話には「本当?」 との声も。 以上です ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー From: Shoji ASAI Date: Fri, 13 May 2005 09:46:45 +0900 To: "atlas-j-physics@ml.post" Subject: [atlas-j-physics:00299] TeV4LHC の補足 皆様へ 陣内さんから先日CERNで行われた「TeV4LHC」に関しての報告があったことと思います。 これの纏め方に関する補足です。 (1)次回最終回が10/20ー22 FERMIであります。 (2)この時までに最終PLOTを出して、年末までにレポートを作ります。 (3)手を挙げた、又はコンビーナーから指令されたsubjectに (1) SUSY BG (2) mEt の評価 at LHC (3) Z/W+Njets ((1)、VBFのBGとして) (4) light scalar top シナリオ LEP->Tevatron->LHCのスムーズな探索 ご興味の有る方はご連絡ください。せっつかれているのですが、まだ手もつけて ない状態のもあります。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー