第20回 ATLAS Resources Review Boardの簡単な報告


日時:19.04.2005,  14:00-16:30
場所:CERN building 60 6階会議室
出席者:岩崎(KEK)、寺門(ジュネーブ政府代表部)、岩見(KEK/CERN)

議長:J.Engelen(CERN研究担当副所長)。
資料は以下のURLにある。

    http://committees.web.cern.ch/Committees/LHCRRB/ATLAS/

1.ATLASの現状: P. Jenni、 ATLAS Spokesperson

多くの測定器コンポーネントが順調が出来あがってきている。
ATLAS測定器建設上の懸案事項はTMB(Technical Management Board)とEB
(Executive Board)で毎月モニターされている。TMBのRLは
  http://atlas.web.cern.ch/Atlas/TCOORD/TMB/
現在の懸案事項は以下のようなものがある。
- End-cap Toroidの組立スケジュール
- Barrel SCT の円筒組上げと End-cap SCT の円盤組上げ
- TRT HV フューズ (failure rate)
- LAr と Tile Calorimeter 電源の遅れ
- RPC 製作スピードとガス機密性 (MDT+RPC 組上げスケジュールに影響)
- Muon on-chamber level-1 トリガー ASICs の量産スケジュール
 (チェンバー組上げに影響)
こうした懸案はあるが、ATLAS地下実験室では組み込まれた測定器の
コミッショニングが始まっている。また主なソフトウエアやコンピュー
ティング活動も計画に沿って進められている。アトラスは2007年のLHC
物理開始に沿って進んでいるが、完遂には引き続き全てのパートナーから
の財政的支援が必要である。


2.コモン・プロジェクトの現状: M. Nessi、ATLAS Technical Co-ordinator

Barrel Toroid は3台が既に据付られ、4台目の据付が今進んでいる。
1台のグラウンドの絶縁問題があったため最終受け入れが遅れている
が問題なさそう。最後の8台目の据付はこの夏になる。End-cap Toroid
は cold mass を契約した会社が破産し、2004年に coil 組立だけの契約に
変更。全体の組上げは 2004年10月からCERNで再開。C側トロイドは今年の
6月に完成予定。ポイント1(ATLAS の敷地)の全ての建物が出来た。最後
の建物はTDAQ用のもの。約95%のインフラが完成した。電気・冷却水・各種
のケーブルトレイ・電磁石電源・ラックなどが今進んでいる。Barrel Cal.
は今年8月にZ=0の最終位置に移動の予定。ATLAS全体の組上げは順調に進ん
でいるが、今最も時間的に問題なのが End-cap Toroid、内部飛跡検出器、
Muon Big Wheels。


3.ATLASの現状: M. Nordberg、 ATLAS Resources Co-ordinator

2004年は「Baseline + CC(A), C&I(A+B), CC(B)」の合計収入(59MCHF)
が支出(57MCHF)を2上まわった。これは支払いを後年に遅らせたこと
によるが、収入も遅れているので「cash-flow problem」は解決してい
ない。2005年には約31MCHFの支出超過となりそう。今までの残額が25
MCHFなので2005年末の残額は6MCHFの赤字に、2006年には12MCHFの赤字
になりそう。財源機関は割り当て額を出来るだけ早く入れて欲しい。
ATLAS M&O MoU に署名していない財源機関がまだ6ある(out of 38)。


会議後午後5時から「ATLAS見学会」が行われた。

記録:岩崎

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